アナログ放送が、東北3県を除き明日の正午に終了します。地デジ移行直前になって思うのは、新聞への疑問でした。

例えば、今日の日経新聞夕刊。9面に、「地デジあす移行 視覚障害者『TV聴けぬ』」という記事が載っています。一部引用。

24日に迫ったテレビの地上デジタル放送移行を控え、様々なトラブルが浮上している。視覚障害者が親しむラジオを通じたテレビ音声の聴取が難しくなるほか、必要のない契約を求める営業トラブルや旧式テレビの不法投棄などが後を絶たない。

地デジはUHF帯域のため、従来のラジオでは音声を聴くことができない。「全日本視覚障害者協議会」(会員数約1300人)の山城完治総務局長(55)は「このままでは視覚障害者に届く情報が少なくなる」と訴える。

(注:全く聴けないわけではなく、点字図書館などを運営する「日本盲人会連合」(会員数約5万人)では、簡易チューナーを新たに買い求めればミニコンポなど手持ちの機器で聴くことができることなどを紹介、対処法を伝授しているとのことです。)

僕が言いたいのは、なぜこのような記事をもっと早く書かなかったのか、ということです。「様々なトラブルが浮上している」なんて書いていますが、そんなものは今に始まったことではないのではないでしょうか。

2011年7月2日の日経新聞に「地デジ移行まであと3週間だ」という題の社説がありました。「地デジ移行まであと3週間だ。家庭や事務所は対応を急いでほしい。地デジ化への移行は待ったなし。地デジ難民が生まれぬよう政府も放送業界も全力を」といった内容ですが、今日の夕刊に載っていた視覚障害者に関する記述は一切ありません。

視覚障害者がテレビの音声をラジオで聴いていて、それも聴くことができなくなる。恥ずかしながら僕は全く考えていませんでした。でも、例えば「全日本視覚障害者協議会」の方は最初からわかっていたはずです。このことについて、マスメディアはもっと取り上げて然るべきだったのではないでしょうか。例えば、「お宅の地デジ化、大丈夫ですか?」ではなく、ラジオでの音声も受信できなくなることも積極的にアピールするとか。少なくとも僕が聞いた宣伝では、その点について触れた新聞記事・テレビ番組はあまり多くなかったように記憶しています。

地デジ移行前夜、マスメディアへの不満がまた一つ増えてしまいました。